Hans J Wegner
J16 Rocking Chair

 

 

Hans J.Wegner（ハンス・J・ウェグナー） 。

生涯で500脚以上の椅子のデザインを手掛け、20世紀のデザインに多大なる影響を及ぼした巨匠デザイナーです。

数々の名作を多く輩出している北欧デザイナーの中でも最も有名なデザイナーのひとりと言っても過言ではないでしょう。

北欧家具好きなら一度は憧れ、家具をあまり知らない人でもおそらくどこかで一度は彼の作品を見たことがあるのではないでしょうか。

本日はそんなウェグナーが1944年若干30歳の時にデザインを手掛け、ウェグナーのロッキングチェアの中でも一番有名となった『J16』のお話です。

 

 

 

 

若き巨匠２人の共作。

 

 

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このチェアの誕生は、デンマークのコペンハーゲンで開催されていたシェーカー家具の展示会に、後にウェグナーと並び北欧モダンデザインの巨匠として名を馳せることになる親友のボーエモーエンセンと来ていた事から始まります。

当時居合わせたFDBの社長にロッキングチェアのデザインを依頼されたことがきっかけで、後の巨匠２人の共同制作がスタートしました。

現在でこそJ16はウェグナーの作品とされておりますが、当時サラリーマンだったモーエンセンは、FDBの権利となるこのデザインに署名することはなく、フリーランサーのウェグナーのサインのみが入ったのだとされております。

 

 

 

 

自然の柔らかさと優美な曲線美を併せ持ち、洗練された空間をそれ一つで造りあげてしまうウェグナーらしい作風と、堅牢で無駄の無い洗練されたデザインを得意とするボーエモーエンセンの作風を見事に調和させた美しくも端正なフォルム。

デンマークデザイン界でも黄金期と呼ばれるミッドセンチュリー時代を駆け抜け、後世のデザインにまで大きく影響を及ぼした歴史に名を残す巨匠２人の間でどんな会話、討論が行われこの一脚の椅子が生まれたのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

またこのＪ１６の制作の過程の中でとても大切にされていた想いも、このＪ１６がウェグナーが手掛けた９脚のロッキングチェアの中でも一番有名なものとしたと推測されます。

それは当時妊娠をしていたウェグナー夫妻のため、腰掛け易く、また楽に立てるよう、そして子供を抱く母親と共に赤ちゃんの「ゆりかご」としても寄り添う椅子にするという想い。

そんな父としての愛情も一心に詰め込んだデザインとして1944年に発表されたこのロッキングは、ゆうに誕生から８０年が経過した現在でも世界的人気を誇っております。

 

 

 

 

 

それもそのはず、その魅力はデザインの美しさだけに納まらず、その機能、座り心地にも大きく影響しております。

優美な曲線を描く脚部が程よい揺れ心地を生み出し、ペーパーコードで幾重にも編込まれた柔らかな質感とテンションが更にその快適性を昇華し、座る人の穏やかな時間を作ってくれます。

 

 

 

 

 

また、自然な姿勢で楽に立てるように設計されたアームの形状と構造は、実生活でのストレスを極限まで軽減し、日々の何気ない時間を楽しむ余裕まで与えてくれることでしょう。

大きく身体を包み込むような背もたれに一度身体を預ければその至極の座り心地を存分に愉しむことができることは言うまでもありません。

 

 

 

 

今回はそんな巨匠２人が若き日に手掛けた名作”Ｊ１６”が縁あって２脚祖師ヶ谷大蔵店に入荷致しましたのでご紹介させていただきます。

一脚目はフレデリシア製の新品未使用オーク材ブラックラッカー。

ウェグナーの名作椅子の新品が入荷するのはimptionでも極稀となっているので、お探しだった方は是非この機会をお見逃しなく。

 

 

 

 

 

 

フレデリシア FREDERICIA J16 ロッキングチェア オーク材 ブラックラッカー ペーパーコード Model 16000 ハンス・J・ウェグナー 北欧 デンマーク 新品未使用 箱付

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クビスト モブラー KVIST Mobler J16 ロッキングチェア ビーチ材 ハンス・J・ウェグナー 北欧 デンマーク ●

 

 

 

 

 

２脚目はKVIST mobler時代のビーチ材ナチュラル。

素朴な素材感と柔らかな雰囲気で感じる心地よい揺れは、一言では言い表しきれない至極の時間を生み出してくれます。