Knoll
Tulip Round Table Of  Arabescato marble

 

 

 

関東では珍しい大雪となった昨日、足元はおぼつきませんがとりあえずは大きな混乱無く過ごせております。

 

とはいえ夜を経ると日陰の雪はアイスバーンみたいに凍り付いている事もあるので、出歩く方はどうぞお気をつけ下さいませ。

 

今回は擬人化した雪がいたら、その雪のほうが羨んでしまうような真っ白なテーブル。

 

是非その魅力を一緒に感じて頂ければと思います。

 

 

 

まるでカミソリのように

 

 

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今回はモダンデザインを代表するファニチャーブランド、ノル | Knoll のダイニングテーブルです。

 

ノルは1938年、ドイツ出身のハンス・ノルによってニューヨークに立ち上げられた企業。

 

当時新しい潮流として確かな流れを生んでいたバウハウスが発信する、機能性に基づく形態、そして工業と結び付く事で可能になるマスプロダクトとしての生産性。

 

モダンデザインが切り開く新しい暮らしを信じて止まないハンス・ノルが、デンマーク出身でウェグナーらと同窓であった家具デザイナー、ジャン・リソム | Jens Risomを筆頭に、建築家・デザイナーといった実力者と作品を発表して成長していったブランドです。

 

 

 

 

 

そのきっかけとして大切な存在であったのが、後のパートナーとなる建築家・デザイナーのフローレンス・シュスト(1917-2019)。

 

アメリカにおいてバウハウス教育を実践する学術機関クランブルック・アカデミー出身であった彼女は、ミース・ファン・デル・ローエやクランブルック初代校長でもあったエリエル・サーリネンからの相談を受け、彼ら建築家の実力をプロダクトデザインに生かすべく活躍します。

 

当時は一括払いが一般的であったデザイン料を、売り上げに応じて支払いが増えるロイヤリティ方式にするといった企業としての柔軟な姿勢もあり、先述のミースやマルセル・ブロイヤー、ハリー・ベルトイア、ウォーレン・プラットナー、ジョージ・ナカシマやイサム・ノグチと錚々たるメンバーらの信頼を構築。

 

そうして発表したアイテムは現代のトップブランドとしての土台を築く事に繋がっているのです。

 

 

 

 

 

その中にいた天才の一人が今回のデザイナー、エーロ・サーリネン(1910-1961)。

 

先述のエリエル・サーリネンは彼の父。フィンランドの名建築家の父を親に持つエーロは自身も建築家として大作を遺しますが、学び舎クランブルックでフローレンス・シュスト、そしてもう一人の天才チャールズ・イームズと出会っています。

 

当時の先端技術の成形合板(プライウッド)を活かし、エーロとチャールズの二人は軽くて包み込むような座り心地の「オーガニックチェア」でコンペの受賞を果たしますが、その取り組みもあってでしょうか、フローレンスはエーロにデザインの依頼を持ちかけます。

 

 

 

 

 

 

そうして1956年に出来上がったのが今回のテーブル。同系統のデザインを持つチューリップチェアと同じ時期に生まれたため「チューリップテーブル」という愛称で親しまれています。

 

その特徴として挙げられるのは、「1本脚」。

 

ペデスタルと呼ばれるタイプのこの脚部は、足元のスラム(「混雑」を意味するものと思われます)を解決するために生まれたデザイン。

 

 

 

 

 

椅子の座面、そしてテーブルの天面といった広い面積を安定して支えるために必要である脚部。

 

通常は4本、あっても橋げたのように幅のある2本脚。1本脚となると、木製の脚では無骨な太さが必要となるのがほとんど。

 

それに対してエーロはどんな答えを出したのか。

 

 

 

 

 

それは「ダイキャスト」。一番強い負荷が掛かる箇所を、金属の中では比較的軽量で強度のあるアルミニウムで鋳造したのです。

 

製造上の問題を解決する限りすき間なく金属をつなげる事が出来るダイキャスト。それによって強度は飛躍的に向上することに。木目のような自然物に沿った設計を考慮する必要も無く、自由な造形も出来る。そうして出来上がった脚部はまるでクリームを地面に垂らしたようなシームレスな形になりました。

 

4本脚であるならば柱だらけになってしまうダイニングシーンは、このチューリップたちによって生活感を劇的に減らす事に成功し、評判と共に世界の「モダン」を代表する1台となったのです。

 

 

 

 

 

 

天板はマーブルトップと呼ばれる大理石。高級を代表する家具材ですが、重厚過ぎずにこの素材を活かしているテーブルを僭越ながら私は知りません。

 

全体に広がるのは自然に造り出されたテクスチャー。

 

ラウンド型の天板も、1本脚も、どこから見ても左右対称であるために引き立つ自然物の模様。同じものは一つとしてありません。

 

 

 

 

 

 

 

厚みは実用的な2センチ、縁は丸みを帯びて0.5センチ程。

あたりは柔らかく、そして思っている程触った時の感触は肌寒くありません。

 

 

大理石はサンゴといった生き物が堆積してできた石灰岩がさらに圧縮されて出来た素材。そのため生き物の温もりが残っているのかなんて、センチメンタルな感想を抱いてしまいました(笑)

 

使用者目線の印象や手触りといった五感への配慮、実用強度、そして重量バランス。

 

全てが計算されているからこそ味わえる贅沢。確かに存在するのだと実感させてくれるマスターピースです。

 

 

 

 

 

鮮烈なモダンの造形を活かす、最上の選択肢。

 

1956年より後に、進んだ技術でどんなに新しい形が生まれても、古びる事のない完成した形。

 

是非この円卓を囲んで、楽しんでみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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