DIESEL LIVING with MOROSO
OVERDYED  Side Table

 

 

 

他には無いカラーを出したい。いろんな方面の世界の話の中でも「個性を出す」という話は色を出すという話とイコールです。

色そのもの、明るさ、鮮やかさ、透明度と色一つ取っても沢山のポイントが絡み合って生み出される奥深い要素。

 

無頓着、もしくは制約上やむを得ず選ばれた色はやはりつまらないもの。

家具の完成度は勿論、不思議と目が離せない「色」を備えたアイテムが今回のご紹介。

宜しければ最後までお付き合い下さい。

 

 

 

青は藍より出でて藍より青し

 

 

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サイドテーブル。他のダイニングテーブルやカフェテーブルと違って、天板の面積としては少なめのコンパクトな部類のテーブルです。

 

サイド（側）という言葉の通りチェアやソファのそばに置いて、より快適な暮らしにするためのテーブル。用途が絞られているアイテムはそこにあることで、お部屋をより充実した雰囲気にしてくれます。

 

 

 

 

 

 

手掛けたのはイタリアの実力派ファニチャーブランド、モローゾ。1952年にイタリア北東部のウディネという、スロベニアとの国境近くに創業しています。

 

アントニオ・チッテリオ（以下敬称略）などモダンデザインにおける巨匠との作品もありますが、どちらかといえばそれよりも若い世代、ロン・アラッドやアルフレッド・ハベリ、日本人ですと喜多俊之を始め吉岡徳仁やデザイングループNendoらとタッグを組み、より現代にフォーカスを当てたアイテムを作り出しているメーカーです。

 

 

 

 

 

 

特徴としてはモダンの系譜を継ぐ空間を切り取るような洗練されたシェイプ。創業当初より持ち合わせているクッション材やシートファブリックの高い張り込み技術によってはじめて可能になる形は、暮らしに活力を与えるアクセントに。

品のあるアイテムを多く取り扱う大塚家具でも人気のブランドです。

 

つい先日の4月12日には創業70周年を迎えより勢いづくモローゾ。ファニチャーメーカーとしての枠にとらわれず、新しい感覚を取り込んだアイテムを作るためコラボレーションの相手はアパレルメーカーのディーゼルです。

 

 

 

 

 

燃料のように身近で、使う事で世界に活力を与えたいという想いがブランドネームに込められているディーゼル。

その中でも主力になっているデニムカラーが今回のテーブルに採用されています。

 

オーバーダイ（製品染め）によって表現されるアンダーグラウンドな世界観。それを家具で再現した攻撃的で美しい「青」が木目の美しさはそのままに目を惹きつけます。

 

 

 

 

 

 

元々は服飾において良く採用される製品染め。色染めした糸から布を織った均一な色味と違って、服としての形が出来上がってから色に染める手法です。厚みや縫い目、生地の繋ぎ目などによって微妙に異なるムラがほのかな陰影として味を出してくれます。撮影のために外に出ましたが、陽の光に当てるとまた違った表情ですね。

 

木という生き物の素材にオーバーダイの表現（ラギング塗装）を施す事で獲得した、プラスチックの単一色や塗料で一辺倒に塗ったものとは異なる、色づいた生き物のテクスチャー。

 

木が持つ自然の色合いを活かすメーカーが多い中、異なる業種からのアイデアを試みたアイテムは今までにないカラーリング。目立つ事は無くとも、他とは違う雰囲気を感じさせてくれます。

 

 

 

 

 

 

 

アイアンによる脚部は無骨ながらもスマート。側面のネジを回す事でおおよそ35、43、51センチの3段階でお使い頂けます。

 

そのため低めのソファ、ラウンジチェアからダイニング、低めのハイチェアあたりまでカバー出来る置く場所を選ばない機能性があります。そして高さによって損なわれないバランスの良さはモローゾならではのクオリティ。

 

 

 

 

 

「新しく価値のある物を」という想いがなければ生まれなかったコラボレーションアイテム。現代らしい生活に馴染み、使いやすく、良い意味で違和感のあるテーブル。ぱっと見は同じように見えても、何かが違う。それこそがスタイリッシュな佇まいに繋がっています。

 

新しい色によって引き出されるのは、自分の中の新しい感覚。モダン、インダストリアル、モノトーンからほの暗いダークなお部屋までお楽しみ頂けるのはこのコラボレーションならでは。気になる方はどうぞこの機会にご検討下さいませ。