KOTOBUKI
FRP SIDE CHAIRS of Special Color

 

 

大分寒くなって参りました。

 

襟を立てるほどではないにしろ、ある程度重ね着をしないと風邪をひきそうな寒さ。

どちらかと言えば暑がりな私でもローゲージのカウチンニットを羽織るくらい(今は店内、Tシャツ一枚でこのブログを書いています)。

 

もう少ししたら都内でも紅葉が本格化して、ダウンやメルトンのコートが活躍する頃。

その前に、温かなお家でくつろぐ準備をしておきましょう。

 

先日よりご紹介させて頂いておりますコトブキのサイドシェルチェア。

もちろん祖師谷大蔵店でも嬉しい入荷がありましたので是非この機会にご紹介させて下さい。

 

あなたのお気に入りの1脚は見つかるでしょうか?

 

 

 

1脚だけノッポさんがいます。

 

 

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まずはさっくりとご紹介。このチェアは日本を代表するインダストリアルデザイナー 柳宗理(やなぎそうり、1915-2011)と、同じく代表的なシーティングメーカー コトブキ社のタッグによって造られた1脚。

 

柳氏は美術家、思想家でもある柳宗悦という日本の優れた手仕事を再認識するきっかけとなった民藝運動の主唱者を父に持ち、自己の中で美について考える機会の多い環境に恵まれました。

 

直接の薫陶を受けるといった事は無かったようですが、今の藝大である東京美術学校の洋画科へ入学し、そこでドイツ発のモダニズム運動の中心バウハウスの現地で学んだ水谷氏からル・コルビジェの存在を知ります。

 

 

 

 

 

 

 

デザインというものに強く興味を持ち、コルビジェの書籍「輝く都市」を太平洋戦争の従軍先へもっていくほどの傾倒ぶり。日本の商工省が国を挙げて取り組んだ振興策、輸出工芸の要(カナメ)にシャルロット・ペリアンの顧問招へいがありましたが、デザインを知りフランス語を学んだ柳氏はこれに通訳として同道します。

 

後にも続く交流によってモダンの最先端を学んだ氏が天童木工と作り上げたバタフライスツールはミラノトリエンナーレで金賞を受賞し、その後家具だけにとどまらず優れたプロダクトデザインを数多く残しました。

 

 

 

 

 

 

 

そんな氏が1969年に発表したサイドシェルチェア。FRP(強化繊維プラスティック)を素材とした椅子です。

 

このFRPという素材を使用した椅子で有名なものにイームズ夫妻によるサイドシェルチェアがあります。

 

座面と背もたれが一緒になったデザインはその背もたれに強い負荷が掛かるため、強い素材と共にシートの縁を折り返す事でそれに耐える強度を得ています。

 

もっとスッキリとしたフォルムを求めていた柳氏は、座面の奥(おしり側)に膨らみを持たせる事によって折り返しを持たないデザインを実現しました。

 

 

 

 

 

 

参考までにシェルチェアと同じ角度からの画像を撮ってみました。こうしてみるとコトブキのカーブはとってもグラマラス。座り心地に影響しにくい箇所がふくらむ事で、もたれた時の負荷が掛かるポイントを背もたれ側のふくらみはじめにずらしています。

 

イームズが同じ課題に「強い負荷が掛かる箇所に耐えるデザイン」という答えなのに対して柳氏は「強い負荷を分散するデザイン」という異なる答え。

 

これによってイームズチェアの粘度が高くタフなしなりなのに対して、コトブキの気持ちの良い弾性のあるしなりと座り心地も様々なのがとても興味深いです。

 

 

 

 

 

さてなんだかんだ説明が長くなってしまいましたが、今回のアイテムへと参りましょう。

 

現在サイドチェアは廃番のアイテム。60年代のデザインプロダクトを復刻するプロジェクト「コトブキ60」で復刻はされたもののそれも終了しているようです。

 

通常仕様はホワイトのシェル。しかし今回は公共施設で特注されたレッドカラーのシェルとなります。

 

イームズのシェルチェアにも200脚以上の注文で可能になる特別色がありましたが、やはり名作の特別仕様というものは心躍るもの。

 

デザインに負けないビビッドな張地になって帰ってきた椅子たちを駆け足ながらご紹介。

 

 

 

 

YELLOW & GREEN(Low)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポップなイエローと少しくすんだようなモスグリーンの組み合わせ。レッドシェルも相まって歌舞伎の定式幕のような印象を与えてくれます。

 

昭和レトロのような日本らしい和洋折衷に似合いそうな1脚。

 

 

 

LIGHT GREEN & BLACK(Low)

 

 

 

 

 

 

明るめのグリーンとブラックの組み合わせ。この2色が揃うと柳スキーならばバーコードのファブリックを連想するかと思います(ちょっと明るめですが)。

ブラックが入ると印象が引き締まって「ミッドセンチュリーデザイン」らしさが出てくるように感じられます。

 

 

 

 

 

 

BROWN & LIGHT BLUE(Low)

 

 

 

 

 

 

分かる人には言わずとも伝わるツートン。そう、チョコミントカラーです。ちなみに私はチョコミントが大好きです。

胸のすくようなブルーにブラウンという組み合わせは選択するのにちょっと勇気が入りますが、経年で色づいた木の椅子に水色の張地のように組み合わさると他にはない魅力が出来上がります。

 

情熱(レッド)に、爽やかさ(ライトブルー)とあたたかみ(ブラウン)が同居する、ユニークな組み合わせ。

 

 

 

 

 

YELLOW × ORANGE(Mid)

 

 

 

 

 

 

太陽の日差しを連想させる元気いっぱいなカラーリング。

元のデザインが良いのでスペースエイジやサイケデリックなテイストでも負けない1脚をお探しの方にもお勧めです。

 

 

 

 

 

ORANGE(Low)

 

 

 

 

 

 

今回の張り替え組の中で唯一のワントーン。一色なのでより奥行き感が分かります。

コントラストよりかはシートデザインを楽しみたい方に。

 

 

 

 

 

GRAY & IVORY(Low)

 

 

 

 

 

 

モノトーンの中でこそより映える赤の鮮烈さ。コスメのCM等でも良くある手法ですが、やはり特別なカラーなんだなあとニヤニヤします。

 

グレーが入ると少し上品に。ちょっとシックに取り入れたい方に。

 

 

 

 

 

GRAY &PURPLE(Low)

 

 

 

 

 

 

パープルは高貴さを感じさせる、本来オシャレ上級者向けの色。

コントラストの影響か、紫が持つ重厚な雰囲気は軽減され、軽やかな印象に仕上がっています。

 

ミニマルやモードにも似合いそうな、不思議な1脚。

 

 

 

 

 

Original GRAY Low & Mid & High

 

 

 

(※こちらは高さ比較用の参考画像となります。)

 

そしてこちらはオリジナルのファブリック仕様。公共施設で使われていた事もあり空間に馴染みの良い気持ち濃いめのグレーです。

老若男女、シーンを問わず使えるようシートハイもLow、Mid、Highと用意されています。

 

歴史を感じたい、靴を履いた場所で使いたい、脚が長くて合う椅子が少ない方まで対応してくれるオリジナルな1脚たちです。

 

 

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか。

他にもツートーンのブルー等がありましたが、有難い事に紹介前にご売約となりました。

張り替えた椅子たちは各店舗に渡っておりますので、ひょっとすると祖師谷に無いカラーもあるかも知れません。気になる方は是非一度チェック頂けますと幸いです。

 

歴史ある施設で使用されてきたビンテージ。欲しいと思うモデルでも、ヘタリや座面の状態から敬遠してしまう事もあるかと思います。今回新しい張地で、これからも使っていける1脚に生まれ変わってきました。その姿は新しい主(あるじ)を心待ちにしているよう。

 

自分に響く色があれば、他にないチャンスです。

宜しければ是非この機会にご検討頂けますと幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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