Old Karimoku
K Chair with dots of Eames

 

 

 

最近は本当に目まぐるしい。より正確に言うならば、年を重ねるにつれ時間の圧縮比率が年々高まっているのを実感します。

 

自分の中ではゆっくりと時間が過ぎると感じて(=集中して)いた読書の時間でも、やはり同じようにあっという間。

 

この調子でいけば、この先に深く印象を残す出来事に出会えるのだろうかと少し不安を覚えます。

 

そんな時、だからこそ人々は生きた証を刻み込むようにお祭りや入学、卒業、入社と節目を作るのだろうと思いに至りました。

 

世の中に証を残し、そして愛される。今回はそんな素敵なものが合わさった1脚のご紹介です。

 

宜しければ、是非最後までお付き合いくださいませ。

 

 

 

人々に思い出されるもの

 

 

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今回はKチェアという名前で愛されるシリーズ。

 

アームチェアやイージーチェア、1人掛けのソファに分類されるタイプですが、全体的に座面が低めに取られ、ダイニングチェアより安楽性が高いのが特徴です。

 

ダイニングテーブルにダイニングチェアできっちりと過ごす。そういうスタンスとは別に、どちらかというと深く腰掛けて思索にふける。

そんなリラックスタイムにふさわしいタイプの1脚です。

 

 

 

 

 

製造を手掛けているのはファニチャーブランドであるカリモク | Karimoku。

創業者が愛知県刈谷市に木工所を創業した1940年までその歴史は遡る事ができます。

 

「刈谷(かりや)」の「木工所(もっこうじょ)」。だからカリモク。

シンプルですがとても収まりが良く、覚えやすい響きです。

 

 

 

 

 

 

カリモクは日本を支える地域の一つ、東海地方の企業。カリモクもトヨタ系列の会社に木箱、浜松で盛んな楽器会社にピアノ用のハンマーを製造するなど確かな技術を積み重ねていた記録があります。

 

話は少しそれますが、戦後になって驚くばかりに成長を続けた日本。当然好循環が続けば家具の需要も増し、新しい暮らしのため洋家具の需要も増えてきます。

 

 

 

 

 

1962年、ジャパニーズモダンのデザインが上り調子の時に生まれた「Kチェア」はそれまで下請けであったカリモクが自分達のブランドを持ちたいと思い作り出されたもの。

 

得意であった木工に加え快適性のためのシート製造にも初めて取り組み、試行錯誤の上で製造番号1000番という初めての自社製品が誕生しました。

 

 

 

 

 

 

それまでに携わっていたアメリカ向けアームチェアの部材づくり。その寸法を日本向けにして作られたKチェアの原型は評判となり、細かな改善を続けながらWS1150と品番を変えて日本を支えていました。

 

ノックダウン(組み立て)式であり、パーツのみを交換できる画期的な仕様もそれを後押ししていたと思われます。

 

 

 

 

 

けれども年月は過ぎ、消費社会のサイクルの中で埋もれてしまいかけたKチェア。2000年代に入るころには好景気も収まりをみせており難しい状況であったかと想像します。

 

そこで手を挙げたのが、カリモクを取り扱い販売していたナガオカケンメイ氏。

 

1960年代当時にデザインされていたものは一時の流行に流されるものでは無く、長く暮らしの中で愛用できるロングライフデザインであるという思いのもと、カリモク60という新ブランドをカリモクと一緒に立ち上げました。

 

それはポストモダンからY2Kという時代を経て、奇抜からレトロなものへの回帰が起こっていた需要とマッチ。

新しい世代からも評価を得て、日本のミッドセンチュリーデザインとして今現在も根強い人気を誇っています。

 

 

 

 

 

 

 

今回はカリモク60(2002年~)より少し前のビンテージ品。ロゴシールより1987年以前のオールドカリモクと呼ばれるアイテムのひとつ。

 

清掃のために分解してみると、前脚の接合方法がカリモク60のものと異なっていたりと興味深いところもありますが、座り心地はKチェアらしくホッとするもの。

 

時代によって変わるアームの部材はブナ材。日本から古く愛される木の杢目を見た目にも楽しめます。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、スペシャルなのはやはりシート。おそらくは前所有者の方によって張り替えられたものと思われますが、使われているのはレイ・イームズが1949年にデザインしたドットパターン。

 

ドット自身がストレッチしているようにも、星座のように繋がれているようにも見える模様。奇抜過ぎないツートーン、バランス良く配置されているのもあって普段に使いやすい落とし込みとなっています。

 

 

 

 

 

 

長々と語ってしまいましたが、Kチェアは日本の人のために、日本人が作ったロングライフデザイン。

より楽しませてくれるのは、ミッドセンチュリーデザインの主役であったレイ・イームズのファブリック。

 

この組み合わせは、インテリアが好きでなければ中々出来ないこだわりが詰まっています。

栃木の名店vanilaさんによる専用チェアブーツが付いているのも中々です。

 

 

 

 

 

同じ物はきっともう出会えないんだろうなと少ししんみりしながらも、経堂店に来てくれたことに感謝です。

掛け値なしにスペシャルな1脚、是非この機会をお見逃しなく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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