Akimoku
Windsor Chairs

 

 

ゆっくり秋が訪れていても、夏の残滓のように生き残りをかけてやってくるあの生き物。

そう、蚊たちはこんな日でも活動しているようです。ここ1、2日で2ケタくらいは刺されているような気がします。

 

ヤツらは足首や二の腕といった隙間からやってきます。かゆいです。どうぞ皆さまご注意を。

 

こんな情けない下りで始まってしまいましたが、今回ご紹介のアイテムは、佇まいがとても可愛らしい日本の椅子。

古臭いの一言で片づけてしまうのはあまりにもったいない、日本が当時追いついた一つの形。

宜しければ最後までお付き合いくださいませ、

 

 

 

 

ヒトが見つけた新しい方法

 

 

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今回のご紹介は日本の曲木家具を代表する、秋田木工のウィンザーチェア。

 

秋田木工はその名の通り、日本の秋田県湯沢市に現存する由緒ある木工企業。

沓沢熊野助氏がその前身秋田曲木製作所を設立したのがその始まりですが、設立は1910年。100年をゆうに超える歴史を数えています。

 

 

 

 

 

 

曲木。ドイツのミヒャエル・トーネット(1796~1871)が1840年頃、木材の加工に蒸気を用いた方法を開発した事で、

それまで木を削り組み合わせるしかなかった家具づくりの方法に、新しい風をもたらしました。

 

力を加えた木材がその曲げられた形を保つ性質(可塑性)に着目し、木材を蒸し上げる事で1本の木材がその強度を保ったまま形を3次元に変えてゆくこの手法は、トーネットが取得した特許の期限切れとともに世界各地へと広がってゆきました。

 

日本でも数えきれないくらいの工房が設立されましたが、現在曲木専門の工房として残っているのは秋田木工のみ。

作り上げる家具たちが、木が生きていた時の姿よりも美しくあるように今も熟練工たちが腕を振るっています。

 

 

 

 

 

 

今回の椅子はウィンザータイプ。イギリスに1600年代後半から作られ始めたクラシックな様式です。

当時は領主など権力者が自邸に使うためのものだったようですが、年月を経てより一般の人々にも広がっていった様です。

 

椅子の源流のひとつともいわれ、長い年月の中で様々なデザインも生まれています。

 

 

 

 

 

 

背もたれに使われているスピンドルは下に向かうほど太くなり、その先にの涙形に挽かれた装飾が見た目に安心を感じさせてくれます。

 

後ろに2本渡されたステーも、異なる角度から背もたれを支えると同時に直線が交差する時のモアレを感じさせるという、単なる機能を超えた作りこみがなされているのが分かります。

 

 

 

 

 

 

フープはそれらを全て受け止めるよう絶妙な角度で美しい曲線を描き、彫られた溝は内側の装飾に負けない輪郭の強さを得ています。

 

足元のH型の貫はハの字に開いた脚部を纏めているなど、全てにおいてひと手間が掛かっている事が実感できるクオリティ。

 

 

 

 

 

 

そして最初にお伝えした、可愛らしい佇まいと言える理由がそのコンパクトさにあります。

参考までに他のダイニングチェアを用意しましたが、比べてみるとその座面幅の違いに驚きます。

 

今回のチェアは座面幅約40センチ。最大幅で言えば一般の椅子からそれほど外れるものではありませんが、フープの付け根になると幅は34センチとかなり絞られています。奥に向けてシルエットを絞る事によって、ギュッとコンパクトで中身が詰まったような印象を与えてくれているのです。

 

 

 

 

 

 

幅が狭くなるという事は、フープを曲げる角度も深くなり高い技術が必要とされます。

それを難なくこなすだけではなく、自分たちの得意技術すら優れた椅子を作る為の単なる「手段」でしかない、という強い想いを感じさせる高い完成度。

昔から現在まで現存するという事は、時代を問わずブレない審美眼が必要なのだと教えてくれる1脚でした。

 

 

 

 

 

時代が移り変わる事で、同じ価値観で通用しなくなる瞬間。悲しい事ですが確かに存在します。

秋田木工は剣持スツールを始め時代の優れたデザイナーと協働し、現在もnendoやKEN OKUYAMA、デンマークのソーレン・ウルリック・ピーターセンらとアップデートを重ねています。

 

ビンテージといえる昔の美意識。作られる事が無くなったからといってその美しさが消える事はありません。

魅力の詰まった、慎ましやかな1脚をお探しの方はこの機会にいかがでしょうか。

 

 

 

 

Windsor Chair A

 

 

 

 

Windsor Chair B

 

 

 

 

 

 

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