Laukaan puu
Toholampi Dinning Chair

 

 

素晴らしいデザイナーのアイテムの中でも、上手く時流に乗ったアイテムは多くの数が作られます。

イームズのシェルチェアは今でも生産が続けられ、ヤコブセンのセブンチェアは700万脚が製造されています。

 

トーネットのNo.14(現在はNo.214)にいたっては19世紀半ばに発売されたとはいえ、シリーズ累計製造は2億脚というトンデモな数字。

それだけ多く作られていれば、目にする機会も自然と増えるというもの。

 

ですが、人気があっても企業であったりそれを取り巻く時勢によっては短い期間しか製造されない物も。

それだけ目にする機会も少ないワケですが、美しさはそれに関係ありません。

 

珍しい1脚が入荷しましたので、是非その良さを一緒に感じて頂ければと思います。

 

 

 

 

オーソドックスを塗り替える実力

 

 

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今回はフィンランドのビンテージチェア。

 

イルマリ・タピオヴァーラによってデザイン、そしてラウカンプー(Laukaan puu)社によって製造された1脚です。

 

 

 

 

 

 

タピオヴァーラと言えばフィンランドモダンを世界的に広めたアルヴァ・アアルトに並び人気のあるデザイナー。

ル・コルビジェの事務所に勤めた後、フィンランド家具メーカーのアートディレクターとしてその頭角を現して行きます。

 

1946年、妻のアンニッキと共に手掛けた「ドムスチェア」は戦後間もない物資不足の中、豊富であった自国のバーチ材を活用するアイデアがありました。

 

森の国フィンランドの面影を感じさせながらも美しく、スタッキングも可能なドムスチェアは、今でも製造が続けられる代表作となっています。

 

 

 

 

 

アイデア。タピオヴァーラのデザインを語る上では外せない言葉です。

同じタピオヴァーラのアイテムにファネットチェアというものがありますが、これもアイデアを活かしたシリーズ。

 

メーカーのEDSBY VERKEN社はスキー用品と家具を製造していましたが、スキー用品からの撤退を考えていました。

 

製造のために確保していた大量のバーチ材。これを使用して作り上げられたチェアはプライウッドの組み合わせもあってとても軽量。

当時の広告は子供が背もたれを掴んでさかさまに持ち上げている姿が使われていました。

 

メーカーの思惑があったとしても、それを契機に問題を解決し、新しい形を作り出す。

その創造力、ニーズに対応する力はプロダクトデザイナーとして理想的な形と言えると思います。

 

 

 

 

 

 

今回はトホランピ Toholampiシリーズ。フィンランドの中央に位置する地名がとられた1脚です。

 

1950年代の半ばから、タピオヴァーラはフィンランドに根付いた家具を今につなげるためのデザインに取り組んでいます。

 

先程のファネットや、ピルッカ、マドモアゼル等もその流れでデザインされています。

 

 

 

 

 

 

ピルッカと相通じる肉厚のパイン材。なんと4センチもあります。

パイン材は目方が軽い方の木材ですが、寒い地方で育っているためか目が詰まりしっかりとした存在感があります。

 

真ん中に隙間があるのが特徴的ですが、これもアイデア。

無垢材を集めて造る集成材はその間を接着して使う事が多いのですが、一番負荷が掛かり割れが出やすいのがその中央部分。

割れる可能性があるなら先に割ってしまう。言うのは易しですが、中々に大胆な決断です。

 

 

 

 

 

 

特徴としてはもう一つ、幅広な笠木(背もたれの最上部)があります。

 

座面の幅がおおよそ36センチとスリムなのに対して笠木は53センチとワイド。

人が安心を感じる形としては、頂点から少しずつ広がる三角形や、ソファ等にあるボックスシルエットがありますが、これはどちらかと言えば逆三角形に近い形。

 

それでも不安定を感じないのは巧みなバランス感覚によるものなのです。

 

 

 

 

 

 

笠木から座面に集まるスポークに対応するのは末広がりな脚部。これによって踏ん張りが利くようになりシルエットも砂時計のような形へ変わります。

 

白く塗られたスポークの太さは、上から約1 ~2.5~2センチと大きく膨らんでから収まり、脚部も同じリズムを描いています(約3 ~3.5~2センチ)。

 

 

 

 

 

 

座面に元々の厚みがあるので、そこに合うバランスを白いパーツの太い細いで取る。

 

恐らくは笠木の広さがデザインのキモだったのではと想像しますが、それに違和感が無い出来あがりは流石だなと感じずにはいられません。

 

 

 

 

 

ピルッカやマドモアゼル、ドムスもアルテックから今も製造が続けられていますが、今回のトホランピは復刻されていません。

 

ただ美しいだけではなく、社会の役に立ち、そして自分の国の良さを引き継いでゆく。そんなタピオヴァーラのスタンスに共感を覚える方なら是非迎えて頂きたい1脚。

 

どうぞこの機会をお見逃し無いようお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

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