Johannes Hansen
JH-512 Folding Chair

 

 

12月に入り、ようやっと冬らしい寒さが都内にも訪れました。そうなると現金なもので急に師走の、年末の雰囲気もつられてやってきたような印象。

 

首をすくめながらも今年も良い年であったと、ゆっくり振り替えられるように今を頑張っているのですね。皆様どうもお疲れ様です。もうひと頑張りです。

 

 

「一年の計は元旦にあり」という格言があるのは、つかの間ながらも自分に立ち返って考えられるタイミングだから。

 

せわしない日常の中では、頭の中で考えるスピードと身体の動きが一致する事がとても貴重な事になっています。

 

もしそのタイミングに家具が華を添えるなら。申し分のない1脚が今回のご紹介です。

 

宜しければ、最後までお付き合い頂けますと幸いです。

 

 

 

自分が生き物であるというしあわせ

 

 

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今回ご紹介させて頂くのは、ウェグナーが手掛けたフォールディングチェア。

 

インテリアに興味のある方であれば知らない人はいない名デザイナー、ハンス・J・ウェグナー。

 

1914年、当時はドイツ領であったトゥナーに生まれたデンマークの家具デザイナーです。

 

父親は靴職人。一人の人が様々な道具や工夫を凝らして物を作り上げていくことに親しみやすい環境であったかと想像します。

 

 

 

 

 

 

14歳になって自身も家具職人のもとで修業を開始し、従軍後に首都コペンハーゲンの美術学校で学んだデザインは、20代半ばに入所した同じくデンマークを代表する建築家・デザイナーであり、飛ぶ鳥を落とす勢いであったアルネ・ヤコブセンの事務所でも発揮されています。

 

ヤコブセンは実力者の一面として尊大で依頼主ともめる事もあったらしく、その光景を見ながらデザイナーのあるべき姿を考えていたのかもしれません。

 

そしてこの時にあったもう一つの出会いが、今回の椅子を形づくっています。

 

 

 

 

 

 

ウェグナーが出会ったのはヨハネスハンセン。デンマークの腕利き家具職人であり、また彼が率いた家具工房です。

 

世界的に評価が高いデンマークの家具はその土壌としてマイスター(徒弟)制度とギルド(組合)による技術継承の仕組みが結実した事があると言われていますが、ヨハネスハンセンはその組合であるキャビネットメーカーズギルドの理事長を歴任していました。

 

ダニッシュモダンの立役者のひとりと言えば、どれだけの人物であったかお分かりいただけるかと思います。

 

 

 

 

 

クラフトマンシップ。美しい姿を頭の中に描けても、それを実現するには技術が必要です。

 

マイスターとしての資格を持つウェグナーはその事を熟知していたからこそ、優れた工場設備を持つカールハンセン社には量産に向いたYチェアという良質なデザインを、そしてヨハネスハンセンには製作者に実力が無ければ不可能な、粋を凝らしたデザインを提供しました。

 

 

 

 

 

 

今回の椅子は折りたたみが可能なフォールディングチェア。フォールディングチェアはその一般的な前提として、背と座が別々のパーツとして存在します。

 

2つのパーツがスムーズに動作し、負荷が掛かる交差部分にはそれに耐えうる妥協のない美しい機構。今回は座面の内側に掘られたガイドに添って可動する貫がそのバランスを担っています。

 

 

 

 

 

 

フレームはビーチやチーク、ローズウッドと並ぶ優良な家具材のオーク。その特徴である虎斑(とらふ)はフォルムの印象を損なわずに木の生命力を感じさせてくれる樹種となっています。

 

座面に張られたラタン(籐)も人の五感に逆らわない自然由来のもの。規則正しく編込まれた模様は見た目に楽しく、座り心地に影響の少ない箇所に隙間を作る事で静かな緊張感を生み出しています。

 

 

 

 

 

 

金具はラタンを留めるタッカーや交差の回転軸と、極めて合理的な部分を除いて使用されていません。

 

この椅子に関わっている間は見た目から手触りまで心地よくいて欲しいという願いが感じられる、美しい姿です。

 

 

 

 

 

 

湾曲したフレームに沿って曲面を描くラタンは座る身体を優しく受け止め、座る人の質量に合わせた丁度良いかたちへとしなります。

 

立ち上がる時引き寄せる時には先端の把っ手がその役目を担い、貫の中央にあるくぼみは壁掛けも出来るよう、暮らしのための要素も抜かりがありません。

 

 

 

 

 

 

 

デンマークをはじめとする北欧諸国は、その緯度から日照時間が短いため、長く過ごす家を彩るアイテムを大切にしているそう。

 

この椅子も青と黄色が交錯する冬の夕暮れに、そして温かな照明が漏れる宵闇に、腰掛ける人を労わってくれる事でしょう。

 

生き物である人が、生きている事を実感できる。

生き物から出来た素材を可能な限り人に寄り添う結果で形にしたこの椅子は、五感を通して悦びを与えてくれる名脚です。

 

今ではPPモブラーが製造を受け継いでいますが、受注生産のため1年以上の時間が掛かる贅沢なチェア。

ビンテージであれば所有できる喜びもひとしお。

この価値を噛みしめて頂ける方に、お勧めしたい希少な1脚です。

 

 

 

 

 

 

 

 

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