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プライクラフト Plycraft チャーナーチェア Cherner chair アームチェア ブラック ノーマン・チャーナー Norman Cherner 米国 ビンテージ 希少 ~不屈の椅子~
Norman Cherner
Cherner chair
新たな技術や素材の誕生に伴い、世界中のデザイナーたちが競うように刺激的なデザインを追求していたミッドセンチュリー時代。
従来の家具作りの常識を超えたマスターピースたちは、誕生から何十年経っても色褪せることなく、今でも私たちに新鮮な驚きを与えてくれます。
今回ご紹介するのは、ミッドセンチュリー全盛期に誕生し、その製造を巡って困難な道のりを辿った名作となります。
不屈の椅子
アメリカの建築家“ノーマン・チャーナー Norman Cherner”が自身の名を冠したチャーナーチェアです。
よほどの家具好きでないとご存じないかもしれませんが、チャーナーは日本人にも馴染み深い、ある程度完成された建築部材を現地で組み立てる「プレハブ構造」の考案者でもあります。
チャーナーチェアの誕生に先んじて、あのジョージ・ネルソンが“プレッツェルチェア”という椅子を作りました。大きく弧を描くアームは大変先鋭的でしたが、当時の技術では耐久性に乏しく、コストも掛かるため短命に終わっています。
その椅子の製造を行っていたのが、当時ハーマンミラーのラウンジチェアの製造を請け負っており、積層合板の加工技術で抜きんでた成果を上げていた“プライクラフト Plycraft”社(以下PC)でした。
プレッツェルチェアと似た構造を持ったチャーナーチェア。
ネルソンは友人であるチャーナーのためにPC社を紹介しますが、なぜかこの話は流れてしまいました。
しかし、のちにチャーナーに許可を取ることなく、チャーナーチェアのデザインそのままの椅子を製造していたことが明らかに。
当然ながら訴訟問題に発展したものの、和解の末、正式にチャーナーのデザインとしてPC社から販売されるという紆余曲折を経た作品なのです。
チャーナーチェアの特徴はなんと言っても、リボンのような大きく広がったアーム。プライウッドでなければ実現し得ない曲線こそ、チャーナーが妥協することなく拘ったデザインです。
そのカーブはダイナミックなようでいて繊細。まさに職人芸といった構造美が感じられます。
業界でも屈指の技術を誇るPC社だからこそ実現できた部分も大きかったことでしょう。
こちらはわずかに残るデカールや構造から、80年代に製造された後期のモデルと思われます。
デザイン当初は背もたれと座面を繋ぐ“くびれ部分”が非常に細く、アーティスティックではあるものの、座るのが躊躇われるほどでしたが、この時期のものは線が太く、しっかりと実用性が確保されております。
早い段階からプライウッドの可能性に着目し、自身のチェア作りを諦めなかったノーマン・チャーナーの傑作。
アーティストの理想と、製造における現実的な問題を乗り越えたチャーナーチェアのご紹介でした。
国内ではなかなかお目に掛かれない逸品となりますので、ミッドセンチュリー好きの方はこの機会にぜひご検討下さい。
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