FREDERICIA
1789 SPOKEBACK SOFA

 

 

突然ですが、今日出勤前にあったほっこりなエピソードを一つご紹介させて下さい。

 

いつも私は駅からバスに乗って通勤しているのですが、始発なので基本的にやや後ろにある2人掛けの席に座ります。

目の前にある優先席には3人の親子連れがいました。ベビーカーの2歳くらいの男の子はイヤイヤ期なのか親子で格闘中。

 

いくつか進んだ停留所で、中ほどの扉が開き、新たに親子3人組がベビーカーを押して乗車してきます。

前方の席に行こうとベビーカーを押しますが、既にあるベビーカーとの間が狭く上手く通る事が出来ません。

 

そうしたら、既に座っていた3人組がスッと座席を前に移り、新しい3人組は難なく座席に収まる事が出来ました。

辛抱強くその様子を見ていた運転手さんが、発射前に「大丈夫ですか」とアナウンスで確認すると、4人の親全員が教師に返事をする生徒のように「はーい」と口を揃えて返事をしたのです。

人の優しさが現れた、穏やかな瞬間でした。

 

 

少し長くなってしまいましたが、暮らしの中で自分を取り巻く環境は変わり、お家に置くアイテムも折々変わってゆきます。お部屋の雰囲気を変えて気分を一新したり、新しい仕事で引越しをしたり。新しい家族を迎えてお家を広くする方もいらっしゃる事でしょう。

 

今回ご紹介するのは、そんな方々にもピッタリな、「新しい生活」のための優しいアイテム。

目の前にある人々の暮らしを見つめ、寄り添い続けた名デザイナーの逸品です。

 

宜しければ、最後までご覧いただければ幸いです。

 

 

 

これからくる、新しい暮らしのために

 

>>この商品の詳細を確認する

 

今回ご紹介するのは、デンマークのファニチャーメーカー、フレデリシア社のソファ。

デザイナーはデンマーク黄金期を支えた名匠ボーエ・モーエンセン。家具が好きな方は見逃す事の出来ない鉄板と呼べる組み合わせです。

こちらはビンテージ家具では有名なHIKE(ハイク)さんのところで購入されたものになります。

 

 

 

 

 

 

オーク材のフレームや、ファブリックの質感がこれでもかという程の上品な雰囲気を放ちます。

優れたデザインに、上質な素材、細やかな作り込みは、コンパクトなソファでありながら一回り大きな存在感を放つようです。

 

 

 

 

 

 

その理由の一つは絶妙な角度でアウトラインを構成するフレームとスポーク(Spoke、輻)。

座席はセクションごとに柔らかいカーブで仕切られ、安定感のある直線が基調の脚部と、その間を繋ぐスポークは美しさを識る人でしか描けない3次元の流れを作っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてユニークな機構はソファの正面向かって右側に。アーム部はレザーのストラップで固定する仕様になっており、6段階でその傾斜を調整する事が出来、デイベッドのように使う事も可能な造りになっています(ちなみに左側は固定されています)。

 

座り心地は広がりがありながら、不思議と守られているような安心を感じられる快適さ。

座面の奥行が深く(約59センチ)アーム部にも高さがあるので(約86センチ)良い意味で視界が遮られ、包み込まれるような印象になるのかと思われます。

座高はシートクッションを含めて約40センチと低めにデザインされているのでスッと座りやすく、正面に座ったり、真横に足を伸ばしたり、もたれかかったりと様々な寛ぎ方にアクセスがしやすい仕様になっています。

 

 

 

 

 

 

モーエンセンのキャリアを語る上で外す事の出来ないのは、「生活」に寄り添う家具という考え方。

氏が活躍したフレデリシアでも、キャリアの中核を占めるFDBモブラーでも、ソボーグモブラーでもその考えは通底しています。

 

キャビネットメーカーズギルド展でこのアイテムが発表された1945年は終戦直後。

この年にモーエンセンは盟友であるハンス・J・ウェグナーと共同で展覧会に臨む事になり、2人で決めた「アパート」をテーマにデザインを始めます。モーエンセンはベッドルーム、ウェグナーはダイニングルームと担当を分けていましたが、リビングはそれぞれのアイテムを置く形に。当時住宅が不足していた都市生活者に向けて、すなわち限られたスペースで暮らしていく人々にモーエンセンがデザインしたのがこのスポークバックソファなのです。

 

(残念なことにモダンな家具はまだなじみが薄くフリッツハンセン社で50脚が製造されたのみで、1962年まで製造が再開される事はありませんでした。)

 

 

 

 

 

時代が変わるにつれ巨大で前時代的ではない、「新しい生活」のための家具が必要と考えた当時デンマークの重鎮たち(※)によって進められた、家具工房とデザイナーとの結び付き、宣伝のための映画製作といった数々の働きかけ。

デザインが人々の暮らしを豊かにする事を願い、受け入れられる事を望んで一生懸命だったモーエンセンや彼らの思想が今主流となり、このブログをご覧の皆さまにもつながっているのです。

(※FDBのフレデリック・ニールセンやデンパルマネンテのカイ・ボイスン、キャビネットメーカーズギルド等々)

 

 

 

 

 

このソファがある事で豊かになる、新しい生活。理屈抜きにしても間違いなく素晴らしいアイテムですが、そのつながりを知ると、長く愛される力のもとを知れるような気がしませんか。

リユースではまず入荷の少ない逸品。あまり使用感の見られない良好なコンディションでの入荷は次、いつになるのか分かりません。

気になる方は、どうぞこの機会をお見逃しなく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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