Ercol
stick back chair

 

 

 

長い歴史と伝統を強く感じさせるイギリスのビンテージ家具。

 

古来より伝統を重んじる文化が根強いイギリスは、リペアを続け何世代にも受け継ぐ事で、多くの名品を現代にまで残してきました。

 

受け継がれてきた伝統や技術は定番のデザインとなり、現代の私たちをも魅了し続けています。

 

本日はそんな定番の起源を作り上げたイギリスを代表する老舗家具メーカーの逸品。

 

“アーコール / Ercol”のビンテージチェアをご紹介させて頂きます。

 

 

 

100年の定番

 

 

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1920年ルシアン・アーコラーニによって設立されたアーコール。

 

昨年100周年を迎えた老舗家具メーカーです。

 

イギリスの伝統的なウィンザー様式の家具を製造する傍ら、伝統を打ち破り新たなデザインに挑戦したルシアン・アーコラーニ。

 

今でこそ古き良き老舗メーカーとして知られ、多くのファンに愛され続けているアーコールですが、そのデザインは伝統への飽くなき挑戦から生まれたものでした。

 

 

 

 

イギリスの伝統的な様式の家具を製造する傍ら、伝統を打ち破り新たなデザインに挑戦したルシアン・アーコラーニ。

 

伝統を継承しながらも取り入れられた新しいスタイルや技術は見事に調和し、アーコールの家具をより特別なものに変えました。

 

時折感じさせるミッドセンチュリー時代の北欧家具のようなフォルムの理由はここにあるのかもしれません。

 

アーコールの家具の全てがシンプルで美しいデザインを持っている事は言うまでもありません。

 

今回入荷したスティックバックチェアも全ての箇所において素晴らしいデザインと使い心地を持つ名品です。

 

 

 

 

アーコールの家具の特徴として先ず挙げられるのが、一切引っ掛かりの無い滑らかなフォルム。

 

技術の高さ感じさせる箇所です。

 

思わず撫でたくなるような木肌や柔らかさも伝統への挑戦から生まれたもの。

 

無垢材を高温の蒸気で熱してしなやかに曲げる技術「曲木」でウィンザーチェアの製造技術を完成させた事でも知られるアーコール。

 

それらを筆頭に生み出された様々な技術こそが良質の家具に時間を与えた大きな理由の一つなのかもしれません。

 

高度な技術を駆使し時代の最先端と古き良き伝統を行き来することで、頑丈且つ高精度のビンテージを現代にまで残してくれました。

 

 

 

 

アーコールの特徴は用いられている素材にもあります。

 

UKビンテージの代表格として知られるチャーチチェアを始め、この時代の家具に多く使われていたエルム材。

 

カントリー家具等にも多く使われていたヨーロッパでは身近な木材ですが、実は当時、エルム材は乾燥が難しく歪みが生じるため家具材としては不適格な素材とされていたそう。

 

丈夫で頑丈ながら家具として使われていなかったエルム材の乾燥方法を編み出したのがアーコールでした。

 

この出来事はヨーロッパ中の家具製造に大きな影響を与えることになります。

 

独自の方法で乾燥させられたエルム材は持ち前の堅牢さを発揮。

 

美しい佇まいに宿った強度は、伝統を継承し、永く使うイギリスの文化に強く寄り添いました。

 

 

 

 

今回入荷したビンテージアーコールのチェアの特徴は何といっても華奢なルックスとそれに伴う圧倒的な軽やかさ。

 

このチェアはアーコールの中でも最も軽量なチェアとして知られる一脚です。

 

バックのスティックは座面を通り越し座面下のHベースに固定された仕様。

 

着座時の体重を逃がし各パーツの繊細さからは想像もできない強度を見せます。

 

この構造とパーツのバランスが叶えた後ろ姿の美しさ特には素晴らしく言葉を失う程です。

 

 

 

 

細かな気配りや、伝統を重んじるデザイン、高度な技術。

 

100年愛される理由は全てに宿ります。

 

シンプルな構造故に他との違いが顕著に表れた一脚です。

 

程よく枯れた表情も魅力的。

 

一生モノの名チェアです。